本居宣長

人のおもきうれへにあひて、いたくかなしむを見聞て、さこそかなしからめとをしはかるは、かなしかるべき事を知るゆへ也。是事の心をしる也。そのかなしかるべき事々の心をしりて、さこそかなしからむと、わが心にもをしはかりて感ずるが物の哀れ也。